2014/04/16

生ソーセージ・サルシッチャ

世界中で生産されるソーセージ。
ドイツのフランクフルト、オーストリアのウィンナーソーセージ、スペインのチョリソなどは
日本でもお馴染みですね。

ここイタリアも、実はソーセージ大国だということをご存じですか?

ソーセージは、イタリア語では「サルシッチャ」(Salsiccia)といいます。
古代よりイタリア全土で食されているサルシッチャは、各地方でカタチも大きさも多種多様ですが、各地の郷土料理を特徴づける主要な食材となっています。

猪肉や羊肉といった変わり種はあるものの、やはりその多くは豚肉が原料。
一般的には、塩、胡椒、ニンニク、ハーブ類、ワインなどによってすでに味付けがされています。
グリルやボイル、煮込み料理など、たいてい加熱調理されますが、熟成させた種類のものはサラミとして食されます。


一般的に日本では、豚肉を生で食べることはタブーとされていますね。
豚がもつウィルスや寄生虫を原因として、食中毒や感染症を引き起こすリスクが高いためです。
日本国内で流通している豚肉はすべて加熱用となっているはずで、充分に火を通せばウィルスは簡単に死滅するので、普段は気にすることもないはずです。

ところがイタリアでは、サルシッチャを生で食べる地域があるのです!
徹底した細菌検査や防疫飼育された豚の肉が流通しているためで、細菌が繁殖しにくい乾燥した気候条件もあるでしょう。多湿な日本ではなかなか難しいことです。

サルシッチャを生で食べる地域は、主にイタリア中南部。
なかでもフィレンツェのバールでは、生サルシッチャをはさんだパニーノを手軽に食べることができるので、訪れた際にはぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

腸詰された中身の肉だけを取り出して、パンにはさんだだけ。
特に、スキアッチャータ(Schiacciata)とよばれるフィレンツェ風フォカッチャに、クリーミーなストラッキーノ・チーズと練り合わせた生サルシッチャをはさんだものは定番中の定番。
柔らかな甘味が口いっぱいに広がり、忘れがたい味として虜になる逸品です!

ただし、やはり衛生管理のしっかりしたバールを選ぶことをオススメします。
ご自身で生サルシッチャを購入する場合は、スーパーではなく精肉店に行き、生食用の新鮮で高品質のサルシッチャをお店の人に出してもらうようにしてください。

時にグルメは命懸け。
お金を出すだけなら簡単ですが、目利きを通した発見こそが味の醍醐味です!



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