日本では女性から男性に愛を伝える独特の習慣がありますが、聖者ヴァレンティーノの故郷・
イタリアでは、恋人同士や夫婦でお互いに愛を誓い合う日です。
世界中がロマンチックなムードに包まれる大イベントですが、決して少数派ではないはずの
恋人のいない人たちは、一体どうしたらいいのでしょう…?
しかし、お祭り好きのイタリア人ですから、そんな独身たちを放っておくはずはありません。
バレンタインデーの翌日・2月15日は、聖ファウスティーノ(San Faustino)の日。
およそ1900年前にイタリアに実在した聖人で、現在では「独身者の守護聖人」と呼ばれています。
そこで、近年ではこの日に、独身たちのフェスタ(Festa dei Single)を楽しむ動きが広まって
きています。
しかし、この“記念日”をそれぞれがどうお祝いするのか…気になりますよね?
一人でお祝いする人は、まずいないでしょう。
たいていは、同じ独身の友人たちとホームパーティーを開いたり、ディスコやクラブ、バーなどで
企画される同フェスタに出かけ、仲間たちと陽気に飲んで踊り明かすといったようなもの。
恋人のいない男女が集まれば、そこで新たにパートナーを見つける絶好の機会にもなりますし、
たとえそこまで意気込まなくても、友人たちに囲まれて楽しく過ごす時間に幸せを感じるのも、
とても良いものです。
仲間とお酒で賑やかに過ごすよりも一人で自分の時間を楽しみたい方は、この時期に
欠かせない温泉施設でゆっくりするのも良いですね。
この日、一人で利用する方に特別割引をする施設も少なくありません。
また、一人気ままに旅行をしてみたい方には、この日だけシングルルームを割引料金で
用意しているホテルがオススメです。
2月15日にイタリアを一人旅する方は、こうしたイベントに参加するのも楽しいですし、
“独身割引”をうまく利用するのも面白い手だと思いますよ!
San Faustino |
バレンタインデーを誰とも祝えず、なんだか少しだけ寂しい気持ちになるちょうど翌日に、
こんなに楽しく過ごせる日を用意しているイタリアは、なんとも粋な国だと思いませんか?
恋人がいないことを引け目に感じるなんて、イタリア人の性には合いません。
バレンタインデーにどこか居心地の悪い思いをしたら、翌日にはすぐに出会いの場を
つくってしまう。いつもの仲間と笑い飛ばしてしまう。
イタリアの独身たちにとって2月15日は、寂しさを埋めるなんてネガティブな日では決してなく、
恋人を見つける前祝いのような、または交友関係をさらに広げていくような、どこまでも
前向きな一日なのです。
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