2011/02/08

バール『ベッラ・イタリア』オープン!バリスタの役割

こんにちは!仮想バール『ベッラ・イタリア』をオープンします!

バールとは、喫茶店を意味するイタリア語で、イタリアではとても重要な単語であり場所です。
そしてバリスタとは、そのバールでドリンクなどを作り、サービスをする職人のことをいいます。

イタリア人は毎日数回バールに立ち寄ります。
朝はカプチーノとクロワッサンで朝食をとり、昼はパニーノやピッツァ、パスタで素早く昼食。
午後は仕事の合間にエスプレッソで眠気を覚ましたり、仕事の打ち合わせにも利用します。
夕方はカンパリやベルモットなどイタリアンリキュールを中心とした食前酒の時間帯。
一日の仕事を終えて、家での夕食やレストラン、映画館等に行く前に皆立ち寄ります。
オリーブやサラミなどフリーサービスのおつまみとともに、馴染みのお客様同士、またはバリスタと
しばしお喋りを楽しみながら、仕事の疲れを癒していくのです。
夜は、ビールを片手に熱くサッカー観戦するのが定番。
さらに、カクテルを飲みに来る若者でバールは夜遅くまで大変賑わいます。

しかし、バールはただ飲んだり食べたりするだけの場所ではありません。
お菓子やタバコ、トト・カルチョ(サッカーくじ)の販売、公共料金等の払込み、公衆トイレなど
様々なサービスを提供しています。
また、何よりも重要なのが、地域コミュニティの主要な場所となっていることです。
お客様同士、近所の方々、バリスタ、新聞、掲示板などから新しい情報を得る絶好の場所なのです。

ここでは、バリスタは地域の世話役としてとても重要な役割を担っています。
政治から経済、スポーツまで毎日様々な話題を語り合い、その中でバリスタはお客様の近況、
健康状態まで細かく把握し、精神的なケアをしていくことで信頼を得ていきます。
時には恋愛相談をされたり、荷物を預かったり、伝言を頼まれたり、仕事の斡旋までします。
バールは重要な情報交換の場所であり、バリスタは常にその中心にいます。
お客様は信頼を寄せるバリスタの元に集まり、家の近く、職場の近く、外出先の近くなど、
少なくとも3軒の行きつけのバールを持っていると言われています。
出生から死に至るまで、人生の多くの時間をバールで過ごすことになるのです。

イタリア人はとても陽気ですが、同時にとてもしたたかで、力強く前向きに生きています。
私もバリスタとして彼らの人生の様々な場面に居合わせました。
純粋な子供たち、色気を覚えた若者、出会い、別れ、結婚、離婚、起業、倒産、出産と死。
とても人間臭く、あるがままの自分を見せる日常の場所がバールであり、
バリスタはイタリア人の人生の最大の目撃者でもあるのです。

イタリア人の生活が凝縮されている場所、それがバール。
ところが、イタリアと接するために訪れる日本人観光客の方々は、ほとんどバールに立ち寄りません。
レストランや土産物店、美術館は日本人で溢れているものの、バールとは未だに疎遠なのです。

私が普段バールで働いていて、日本の方々に紹介できないバールの利用法、イタリア人の日常の
出来事、最近のニュース、オススメ情報など、この仮想バール『ベッラ・イタリア』で、日頃お客様と
接するようにご紹介できればいいな、と思っています。

ちなみに、「ベッラ・イタリア」とは「美しきイタリア」という言葉。
イタリアは多くの魅力に溢れています。美術、料理、カフェ、ワイン、ファッション、オペラ、サッカー、
スポーツカー、歴史、自然、ひいては、思う存分人生を楽しむその生き様、価値観まで…。
そのすべての局面において思わず出る感動の一言、「なんと美しきイタリア…」。

イタリアの魅力や、意外な日常の素顔など、お伝えできればと思っています。
朝のひと時、午後のコーヒータイム、仕事上がりの夜の一杯…。
その安らぎの時間を、仮想バール『ベッラ・イタリア』のカウンターで過ごして頂ければ
こんなに嬉しいことはありません。

イタリアでは、バリスタとお客様は友人として接します。
私もイタリア流にラフにお話しします。
あなたのお話も、ぜひバリスタShirowにお聞かせください!

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