2011/03/27

開幕!MotoGP観戦ガイド

先週末、MotoGPが開幕しました!

ただ、MotoGPといっても、日本のほとんどの方は知らないのではないでしょうか?
MotoGP(モト・ジー・ピー)は、オートバイのロードレース世界選手権シリーズのこと。
ここイタリアでは、サッカーと並んで最も人気のあるスポーツのひとつです!

バールでもモニター観戦するお客さんで溢れ、イタリア人ライダーの活躍に熱気が高まります。
その興奮の中で一緒に応援するためにも、このMotoGPについてみてみましょう!


F1グランプリと同じようなモータースポーツだといえばわかりやすいでしょう。
世界各地を転戦し、各グランプリレースの順位に応じてポイントが加算され、
ワールドチャンピオン(年間王者)を決定します。
エンジンの排気量別に、125ccクラス、Moto2クラス(600cc)、そして最高峰のMotoGPクラス(800cc)
と3つのクラスに分かれ、それぞれのレースを楽しめるのも特徴です。

今シーズンは11月の最終戦まで全18戦。
MotoGPクラスには、全10チーム、17名のライダーが参戦します。
今回は、この最も人気のあるトップカテゴリー・MotoGPクラスを紹介してみたいと思います。


私たち日本人にとって馴染みやすいのは、主力チームが日本のメーカーだということ。
経済危機で2009年から撤退したカワサキを除き、ホンダ、ヤマハ、スズキが参戦しています。

一方、主力ライダーはスペイン、イタリア、アメリカに多く、今季はそれぞれ5名、4名、3名が参戦。
それに続いて、オーストラリア、イギリス、フランス、チェコ、日本から1名ずつとなっています。


名ライダーを次々に輩出するイタリアには、人気に支えられた底辺の広さがあるのでしょう。

なかでもイタリアの国民的英雄といわれているヴァレンティーノ・ロッシに注目!
彼は1996年の参戦以来、15年間で9度ワールドチャンピオンに輝き(そのうちMotoGPクラスでは
9年間で6度)、グランプリ通算105勝は、歴代2位の大記録です。
陽気な性格と、ファンサービス、派手なパフォーマンスで、人気実力ともにナンバーワン!

MotoGPクラスではホンダ、続いてヤマハに所属しましたが、今季からデュカーティに移籍し、
イタリア製マシンでのレースに大きな注目が集まっています。

今季のイタリア人ライダーは4名。

ヴァレンティーノ・ロッシValentino Rossi(ペーザロ・ウルビーノ県出身)
ロリス・カピロッシLoris Capirossi(ボローニャ県出身)
アンドレア・ドヴィツィオーゾAndrea Dovizioso(フォルリ・チェゼーナ県出身)
マルコ・シモンチェッリMarco Simoncelli(リミニ県出身)

出身地はみな、イタリア中部ロマーニャ地方に集中しています。
エミリア・ロマーニャ州は伝統的にモータースポーツが盛んで、モデナ近郊にはフェッラーリ、
ボローニャ近郊にはランボルギーニ、デュカーティとそれぞれの拠点があります。
名ライダーが生まれる土壌があるのかもしれませんね。


では、次に彼らの強力なライバルたちをみてみましょう。

ホルヘ・ロレンソJorge Lorenzo(スペイン/ヤマハ・ファクトリー)
--弱冠23歳の2010年王者。昨季までのロッシのチームメート。

ダニ・ペドローサDani Pedrosa(スペイン/レプソル・ホンダ)
--2007年から常に年間2位または3位につける実力派。デビュー以来ホンダ一筋。

ケーシー・ストーナーCasey Stoner(オーストラリア/レプソル・ホンダ)
--2007年王者で、当時所属デュカーティのチームタイトル獲得は、非日本勢として34年ぶり。

ニッキー・ヘイデンNicky Hayden(アメリカ/ドゥカーティ)
--当時4連覇中だったロッシを抑えて2006年王者。ロッシとは今季からチームメート。


レーシングチームに注目し、その所属ライダーを応援するのも面白いと思います。
主な4チームを挙げてみます。

レプソル・ホンダ (ドヴィツィオーゾ、ペドローザ、ストーナー)
ヤマハ・ファクトリー (ロレンソ、スピーズ)
ドゥカーティ (ロッシ、ヘイデン)
ホンダ・グレシーニ (シモンチェッリ、青山博一)


レース決勝が行われる日曜日のバールは、モニター観戦する多くのお客さんで賑わいます。
ほぼ全員がロッシを応援し、彼のゼッケン「46」がついたグッズを持つ人も少なくありません。
さらに他のイタリア人ライダーやドゥカーティ・チームの活躍にも期待しています。

互いのサポーター同士の対決が面白いサッカー・セリエAとは違って、ロッシやイタリア勢への
応援でその場の皆が一体となるMotoGPは、とても気持ちの良いものです。
さらにほとんどが日本製マシンなので、ファンは日本に親近感を持つ人たちばかり。

実は私も日本ではまったく知らなかったし、バイクのメカニックなことは詳しくありません。
ですが、そうした「素人」でも楽しめるのがMotoGPです。
F1と比べても、ピットインは極端に少ないか無いことも多く、実際の順位が非常に分かりやすい。
さらに、抜きつ抜かれつ目まぐるしく順位が入れ替わり、展開がとてもスリリング。
最高時速300km以上のスピード感や、一瞬の転倒など、とても目が離せません。

イタリア国民が熱狂するスピードを、あなたもバールで体験してみませんか?
一緒にイタリア人ライダーを応援してもいいし、日本人としては青山選手の活躍もアピール
したいところです。

特に国内開催のイタリアGP(7月3日・ムジェッロ)、サンマリノGP(9月4日・ミザーノ)には
多くのイタリア人もサーキット場に足を運びます。
日本GPは10月2日。会場は「ツインリンクもてぎ」(栃木県茂木町)。
この「Motegi」はイタリアではとても有名で、ファンにとっても憧れのサーキット場です。
目の前で観戦すれば、モーター音や実際のスピードの迫力に圧倒されることでしょう!



さて最後に、開幕戦・カタールGPの結果をお伝えしておきます。

1位:ストーナー(オーストラリア/レプソル・ホンダ)
2位:ロレンソ(スペイン/ヤマハ・ファクトリー)
3位:ペドローザ(スペイン/レプソル・ホンダ)
4位:ドヴィツィオーゾ(イタリア/レプソル・ホンダ)
5位:シモンチェッリ(イタリア/ホンダ・グレシーニ)
6位:スピーズ(アメリカ/ヤマハ・ファクトリー)
7位:ロッシ(イタリア/ドゥカーティ)
8位:エドワーズ(アメリカ/ヤマハ・テック3)
9位:ヘイデン(アメリカ/ドゥカーティ)
10位:青山博一(日本/ホンダ・グレシーニ)

ストーナーが圧倒的な強さを見せて優勝。
マシンの強さが際立ったレプソル・ホンダ勢は、今季の最有力チームといえるでしょう。
期待のロッシは新しいマシンにいまだ適応できず大きく出遅れ。今後に期待がかかります。

次回第2戦は4月3日、スペインGPです!

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